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公益社団法人北海道社会福祉士会

トピックス

新型コロナウイルス感染症に対する緊急声明について

更新日付 2020.04.01

 公益社団法人北海道社会福祉士会は、社会福祉の援助を必要とする北海道民の生活及び権利の擁護、北海道内における社会福祉に関する知識及び技術の普及及び啓発並びに社会福祉事業に携わる専門職員の技能の研鑽等に関する事業を行い、地域福祉サービスの推進と発展を図り、社会福祉の増進に寄与することを定款で定めている、社会福祉士を会員とする専門職団体です。
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、世界各地に拡散し、健康被害にとどまらず、社会に甚大な被害をもたらしています。我が国においても、全国的な学校等の一斉休校の要請により、子育て世帯に影響が出るなど国民生活への懸念が増し、また、大規模イベント等の開催自粛要請により、宿泊業や観光業で予約のキャンセルが多発するなど事業者の売上減少・資金繰りの悪化も報じられています。さらに製造業や卸売業を中心に原材料や製品の調達が困難になっており、国内需要及び国内供給への悪影響も懸念されています。各分野・各産業における解雇や雇い止め、倒産や休業などにより、収入が途絶え、または激減する中での生活を余儀なくされ、困窮する方も増加していくことが予測されるところであり、自死リスクの高まりにも発展しかねない、大変憂慮すべき事態となっています。
 このような国難とも言える事態に対処するため、私たち社会福祉士にできることは、新型コロナウイルスの感染拡大に起因する様々な生活関連の諸問題について、相談支援機関や地域資源と緊密に連携し、困っている方々の声を聴き、その解決に向けて真摯に対応することです。また、罹患した方や濃厚接触した方に対して誹謗中傷がなされていると報じられており、感染症の患者や家族等の人権が損なわれることがないように、私たちは感染症に関する正しい知識を持ち、伝え、その予防に適切な注意を払うことも求められています。
 当会は、人間の尊厳と社会正義の実現をその使命として倫理綱領に掲げる専門職団体であり、新型コロナウイルス感染症に関する不当な差別を許しません。また、経済的に打撃を受け困窮する方々へ必要な支援があまねく行き渡るよう、十分な支援体制が早急に整備されることを求めます。そして、北海道民、行政および関係機関とともに、感染症等の患者の人権を擁護し、あらゆる人々が排除されることのない共生に基づく社会の実現を目指すとともに、早期に平穏な日常生活を取り戻すことができるための活動に全力を尽くす所存です。

2020年4月1日        
 
公益社団法人北海道社会福祉士会
会  長   神 内 秀 之 介

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